タイランドのチャドー(ジャイアントスネークヘッド)を釣るために設計されたスピナーベイト。日本のスピナーベイトに比べるとかなり太いワイヤーが使用されています。
ワイヤーがボディーに対して平行にフックの上まで伸びていて日本では見慣れない少し変わった形をしていますが、これは子育て時期(大体6月~10月)のビッグママを釣るために考えられた形。
チャドーの稚魚はある程度大きく成長するまでの間、数百匹の群れをなして行動を共にします。これを一般的には”稚魚ボール”と言ったりするのですが、この稚魚ボールの周りをビッグママがうろうろと張り付いて稚魚達を守るという習性があります。稚魚は定期的に水面にワラワラと現れ呼吸し、すぐに水の中へ潜っていくのですが、この時を狙って稚魚に向かってルアーを投げ、稚魚を守るビッグママに食わせるという釣り方がタイやマレーシアでは一般的。このような特殊な状況下で威力を発揮するのがこのスピナーベイトなのです。
水の中は枯れ木や枝が密集するシチュエーション。枝の間から呼吸するために水面まで姿を現した稚魚ボールに向かってこのスピナーベイトを投げ、リフト&フォールでビッグママを誘います。そのためにこのような変わった形状をしており、ワイヤー自体がウィードガードとなり木の枝の奥までするするとすり抜けるというもの。その効果は絶大です。
そして特筆すべき点がもう一つ。実はこのスピナーベイトは、ボディーとフックが一体化していません。スプリットリングで繋がっています。これによってチャドーが掛かった際のバラシを軽減してくれるだけでなく、万が一針先が欠けてしまったり錆びてしまった場合にもフックのみ交換することができます。好みや状況によってはダブルフックなどに変更することだってできます。
スプリットリングで繋がっているだけだからと言ってフックがブラブラな状態ではありません。その上から圧縮チューブでしっかりと固定されているため、ある程度力をかけないと曲がらない仕組みになっています。
タイのチャドー(ジャイアントスネークヘッド)を狙うのであればタックルボックスに1つは忍ばせておきたいルアーです。このルアーでしか獲れない。そんなシチュエーションがあることでしょう。
※海外輸入品のため固体によってプロペラの色が違ったりスカートの色身が若干異なる場合があります。
- ウェイト:31.7g
- レングス:4cm(ボディーのみ)